ミニチュア・ダックスフンドは、その長い胴体と短い足が特徴的な犬種です。
実はちょっぴりイタズラ好きな一面もあり、その見た目とのギャップに魅力を感じている飼い主様も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなミニチュア・ダックスフンドについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。
目次
ミニチュア・ダックスフンドとはどんな犬種?
基本情報
ミニチュア・ダックスフンドは、なんといっても胴長短足なスタイルが魅力的な小型犬です。
日本における飼育頭数の多さが第3位と、人気な犬種の一種であり、その理由は、見た目の可愛さに加え、温厚な性格の子も多く、一方でイタズラ付きで茶目っ気のある一面もあり、そのギャップに魅了される飼い主様が多いのではないでしょうか。
平均体重は約5kg、体高は成犬時で約30~35cm程度に成長します。
歴史
古代エジプトの壁画によく似た長胴短脚の犬が描かれていたとも言われていおり、非常に人間と密接にしてきた時間が長い犬の一種です。 6世紀頃にはすでに猟犬として活躍していました。
元々は一般的な体型だったのですが、穴に潜むアナグマやウサギ、キツネなどの狩猟を行って行く中で、入りやすいよう徐々に体型が変化していったと言われています。
その様子が名前にも由来しており、ダックスフンドのダックスとは、ドイツ語でアナグマを意味する「ダックス(Dachs)」と犬を意味する「フント(Hund)」から由来しています。実は泳ぎも上手で、水中から獲物を拾ってくることも可能です。
19世紀以降、ウサギやイタチなどを狩猟する目的から小型化の品種改良が進められ、ミニチュア・ダックスフンドが誕生したと言われています。
被毛はスムースヘアード種とロングヘアード種の2タイプでしたが、狩猟をする上で身体を守るためにワイアーヘアード種が作られました。
ミニチュア・ダックスフンドは飼育しやすい?
ミニチュア・ダックスフンドの性格〜毛質で変わる?〜
ミニチュア・ダックスフンドの性格は、体毛の質性で変わると言われています。
スムースへアード:猟犬として活躍していたダックスフンド本来の気質が濃く残り、 好奇心旺盛で明るく活発、 フレンドリーで知性が高く遊び好きな性格が多いです。
ロングヘアード:スムースへアードにスパニエル系の犬種を交配したとされており、温厚、穏やかな一方、臆病な性格が多いです。
ワイヤーへアード:スムースへアードにテリア系の犬種を交配したとされており、穴の中に入る勇気ある犬ですが、繊細で頑固な一面も。 飼い主には甘える性格が多いです。
・手入れのしやすさ 〜スムースタイプは最も簡単〜
手入れもまた、3タイプ毎に異なります。
スムースへアード:3タイプの中でもっとも簡単で、トリミングは不要、数日に1回のブラッシングのほか、タオルで全身を拭く程度でいいでしょう。
ロングヘアード:トリミングは不要ですが、毛玉になりやすいため毎日のブラッシングは必須です。涙や毛が溜まりやすい傾向にあり、涙拭きなどもしてあげましょう。
ワイヤーへアード:1ヶ月ごとの定期的なトリミングと、毎日のブラッシングは必須です。 長い口ひげは汚れやすいので、ご飯の後などは綺麗に拭いてあげましょう。
お散歩は必須!暑さ対策を行いましょう
元々狩猟を行っていた性質に加え、活発な性格から、運動量は必要な犬種です。散歩は1日2回、30分程度してあげましょう。
足が短い体格から、夏場などは地熱の影響を受けやすく熱中症になりやすいため、朝や夜に時間をずらす、散歩中の水分は定期的に摂取させるなど、対策をしてあげましょう。
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気をつけたい病気は?
ヘルニア
ヘルニアとは、脊椎の間にある椎間板が圧力に耐えきれずに損傷し、神経を圧迫することで、痛みや痺れ、神経障害などが生じる病気です。
ダックスフンドなどの短足種は特に、背中に加わる負担が大きく椎間板ヘルニアが発症しやすい傾向があります。
階段の上り下りやジャンプなども負担になりますので、スロープをつけるなどして負担をかけないようにしましょう。また、肥満でもなるケースがありますので、体重管理はきちんと行うことも大切です。
歯周病
歯周病は、歯垢(しこう)が累積し、硬化して歯石となることから始まります。歯石は歯茎の周りに蓄積し、炎症を引き起こします。炎症が進行すると、歯肉が腫れ、出血し、歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)にダメージを与える可能性があります。最終的に、歯周病は歯の脱落や感染の原因となる可能性があります。
毎日の歯磨きで、予防をしましょう。
お迎えする際の費用は?
一般的な相場価格は20万円〜30万円となっています。
性別や年齢、体毛の色、体格や販路経路によって相場は変動します。特にミニチュアダックスフンドは体格によって変動幅があり、足が短いほど費用が高くなる傾向にあります。
それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。
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まとめ
ミニチュア・ダックスフンドは、長い胴体と短い足が特徴的な犬種であり、狩猟犬として長い間人間と共に過ごしていたことから、フレンドリーで人懐っこく性格の個体が多く、また温厚な側面もあるため、飼育しやすい犬種と言えるでしょう。
性格やお手入れは毛質ごとに異なる傾向があるため、自身の生活スタイルや愛犬との理想の過ごし方から検討してみてください。
ミニチュア・ダックスフンドの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNEL CLUB
Dachshund
https://www.akc.org/dog-breeds/dachshund/
一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2604
日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版
いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版