ヨークシャーテリアって飼いやすい?歴史や特徴、日々のお手入れまで徹底解説!

ヨークシャテリアの被毛は「動く宝石」と称えられており、一方で、上品な見た目とは裏腹に好奇心旺盛な小型犬です。
そんなヨークシャーテリアについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。

ヨークシャーテリアとはどんな犬種?

基本情報

ヨークシャーテリアの最大の特徴は、「スチールブルー」と「ゴールド」の可憐な被毛にあります。この毛色は、生涯で7回色が変化するされており、幼少期は「ブラック×タン」のカラーがほとんどですが、歳を重ねるにつれ、タンの色がゴールドに変化し、ブラックの部分も青みがかかってきます。
生後3~4ヶ月ほどで変化する子もいれば、2年近く経ってから毛色が変わったなど、個体差によって時期や程度は異なります。


そんな見た目の美しさとは裏腹に、実はとても活発で、好奇心旺盛な性格を持ち合わせています。サイズはチワワに次いで小さいとされており、体重が約3.1kg、体高は約23cmです。

歴史

ヨークシャーテリアは、名前にも入っている通り「テリア種」の血筋を引いています。
テリアの由来は、ラテン語で「土」を意味し、16世紀頃から、巣穴にいるウサギやネズミ、キツネといった動物を狩猟する犬種として人々を支えておりました。

ヨークシャーテリアが作出されたのは、19 世紀頃、イギリスのヨークシャー地方の工業地帯で家屋を荒らすネズミを退治するために、マンチェスター・テリアやスカイ・テリア、マルチーズ などを品種改良したことが始まりです。
当時は今よりも体高は大きかったが、小型化され、愛玩犬として世界中で人気を博す犬種となりました。 特に、絹糸のようななめらかで 美しい被毛に覆われた姿が気品高いことから、「動く宝石」という異名でも呼ばれており、貴族やセレブの間で広く広まったとされています。

ヨークシャーテリアは飼育しやすい?

ヨークシャーテリアの性格〜小さい体に大きな心〜

可憐で美しい外見と裏腹に、性格はテリア種特有の、気は強く活発、好奇心旺盛な特徴を持っています。
ドッグランなどで大型犬にも立ち向かう姿などは稀に見る光景です。
また家族以外の人への警戒心が強いケースが見受けられますので、人や犬に慣らす社会化や、吠え癖にならないようなしつけは、幼少期の早いタイミングできちんと行いましょう。

手入れのしやすさ 〜毎日のブラッシングと毎月のトリミングは必須〜

ヨークシャーテリアは「シングルコート」という毛の生え方をしており、抜け毛は少ない特徴がありますが、一方で放っておくと人間の髪の毛のようにどんどん伸びていく性質を持っています。そのため月に1回ほどのトリミングは必須となります。
また、被毛は毛玉ができやすく、放っておくと皮膚にもなる可能性があるため、毎日のブラッシングでしっかり手入れが必要です。
口周りの毛が長い子が多いので、 ごはんを食べた後や水を飲んだ後は口元を拭いてあげま しょう。

お散歩〜活発だが、必要な運動量は少なめ〜

活発な性格ではありますが、必要な運動量自体はそれほど多くは必要なく、1日2回15分ずつの散歩をしてあげるだけでも十分です。室内での運動でも足りることもありますが、好奇心が旺盛なため、なるべく散歩を通じ社会と触れ合う機会を作ってあげた方がストレスは溜まりにくい傾向にあります。

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気をつけたい病気は

膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は、犬の膝の関節で膝蓋骨(膝の「パテラ」とも言われる部分)が本来の位置からずれる病気です。この状態が起きると、犬は痛みを感じたり、歩き方がおかしくなったりします。
主に小型犬種、特に成長期の子犬に起こりやすいです。急激な運動や転びやすい状況、または高いジャンプをすると、この病気が発症しやすくなります。先天的な要因も影響します。

気管虚脱(きかんきょだつ)
気管虚脱は犬の気管の軟骨が弱まり、気管が狭くなる症状です。「ゼーゼー」や「ガーガー」などの呼吸音、または咳をしていたら、発症している可能性が高いです。
ポメラニアンの他にも、チワワやヨークシャーテリアなど小型犬で発症しやすいケースが多く、その原因は先天性な理由から、肥満、老化まで様々で、はっきりとはわかっていません。

低血糖症
低血糖症は、十分なブドウ糖(糖分)を摂取せず、またはインスリンの過剰な投与によって、犬の血糖濃度が異常に低くなる状態を指します。正常な血糖濃度が維持されないと、犬の体は適切なエネルギーを供給できず、重大な健康問題を引き起こす可能性があります。
ヨークシャテリアは、先天的に低血糖症を発症しやすい犬種です。緊急時には、ガムシロップやハチミツ、砂糖水などを摂取させ、すぐにかかりつけのお医者さんに診てもらいましょう。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は30万円〜35万円ほどです。
性別や年齢、体毛の色、販路経路によって相場は変動します。特にヨークシャーテリアは、性別によって変動幅があり、性格がよりおとなしい女の子が2~5万円ほど高くなる傾向にあります。
また、毛並みの艶や質感なども値段に影響します。

それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

ヨークシャーテリアは、「動く宝石」と呼ばれるほどの可憐な体毛が見る人の目を奪います。そして生涯に7回その色が変化することでも知られています。
そして、その美しい見た目とは想像もつかないほど、活発で気の強い性格を持ち合わせています。
そのため、幼少期のしつけを怠ると、吠え癖などがつきやすくなってしますので注意が必要です。

また綺麗な被毛を保つためにも、トリミングやブラッシングなど、定期的なお手入れが必要な犬種です。
ヨークシャーテリアの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
Yorkshire Terrier
https://www.akc.org/dog-breeds/yorkshire-terrier/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2611

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版