柴犬は日本原産の犬種で、やや小ぶりな目と小さな三角形の立ち耳、飼い主に対し強い忠誠心を持った性格が特徴的です。
そんな柴犬について、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。
目次
柴犬とはどんな犬種?
基本情報
柴犬は、三角形の立ち耳と、やや小ぶりな目が特徴的で、見た目の派手さこそないが、その素朴さがまた愛らしい日本原産の小型犬です。
そして、ポーカーフェイスと思いきや、実は表情が豊かな犬種としても知られており、にっこりとした笑顔に心癒された方も多いのではないでしょうか。
家族に対しては愛情深く、一人の主人に特に強い絆を示す性格の個体が多く、その忠実さがまた人気の一因ですね。
平均体重は約7~10kg、体高は成犬時で約35~41cm程度に成長します。
一般的に小型犬と中型犬の分類は、体重が10kg未満かで判断することが多く、お店や物件などでは中型犬と判断されることも多いので注意してください。
毛色は「赤」「黒褐色」「ごま」「白」などといった色が人気カラーです。
歴史
柴犬の歴史は長く、縄文時代に南方から渡来した民族と一緒に持ち込まれた日本古来の犬です。
古くから山岳地帯で、その小さな体格と敏捷性を活かして小動物や鳥などの猟犬として活躍していました。
1800年代に、英国から猟犬が輸入され、 交雑が進んだ結果、一時は固有種の絶滅も危惧されたことから、1936年には国の天然記念物に指定された背景があります。
第二次世界大戦後、一時期は絶滅の危機に瀕しましたが、愛好家たちの努力によって数を回復し、現在では日本国内だけでなく世界各国でも人気のある犬種となっています。
柴犬は飼育しやすい?
柴犬の性格 〜忠誠心と勇敢さはどの犬にも負けない〜
柴犬は、現犬種の中でオオカミと最も近いDNAを持ち合わせている、ということが近年の研究で明らかになっています。
そのため性格も、非常に忠実で勇敢、そして自立心が強い犬種です。家族に対しては愛情深く、特に一人の主人に特に強い忠誠心を示すとされています。
一方で、警戒心や縄張り意識がが強く、見知らぬ人や犬に対しては慎重な様子を見せることが多いです。
幼少期から、犬や人に対しての社会性をきちんと学び、特に他人に触れられることを慣れさせることが重要です。
手入れのしやすさ 〜トリミングは不要、ブラッシングは定期的に〜
柴犬は「ダブルコート」という毛の生え方をしており、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びないため、基本的にはトリミング不要な犬種です。
一方で、換毛期には大量の抜け毛があるので、ブラッシングは必要不可欠です。
換毛期は毎日、それ以外でも2~3日に1回はブラッシングを行い、肌の状態を整えてあげましょう。
警戒心が強いため、幼少期からブラッシングに慣れさせるトレーニングは必須です。
散歩〜アクティブなため一定の運動量は確保しましょう〜
狩犬として活躍していた背景から、運動量は多いです。
本来であれば60分程度を1日2回ほど行うのが望ましいですが、難しい場合は30分程度を目指し、一定の運動量は確保してあげましょう。
柴犬は狩猟本能から、小動物や動くものを見つけると追いかけることがあります。
飛びつき癖を治すトレーニングを行うとともに、周囲の環境に注意してください。
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気をつけたい病気は?
皮膚疾患
できもの、赤み、脱毛など、何かしらの理由で皮膚に異常をきたす疾患です。
その主な原因としては、アレルギーによるアトピー性皮膚疾患や、食物アレルギー、細菌・真菌などによる感染症、ストレスに起因するものまで様々。
疾患の種類で治療方法も異なるため、検査や経過観察を通じ、原因の特定を行うことが重要な対処法です。
洞不全症候群
洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)は、心臓内のペースメーカーとしての役割を担う、洞房結節(とうぼうけっせつ)という部位の働きが悪くなり、不整脈などを起こす疾患です。
症状としては、ふらつきや運動をしたくないなどが見られる場合が多く、重症化すると、失神や最悪の場合は心不全を起こす可能性もあります。
高齢化に伴う、洞房結節の機能低下によるものが多いものの、柴犬やミニチュアシュナウザー、パグなどは先天的に発症しやすいとされています。
お迎えする際の費用は?
一般的な相場価格は10万円〜25万円となっています。
体毛の色やサイズ、見た目や販路経路、血統の有無によって相場は変動します。
特に豆柴や小豆柴と呼ばれる、サイズの小さい個体は、相対的に費用が高くなる傾向にあります。
それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。
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まとめ
柴犬は、素朴な見た目とは裏腹に、「柴スマイル」と言われるほど表情の豊かさが愛らしい犬種です。
また忠誠心が高く、家族に対しては愛情深く、特に一人の主人に特に強い忠誠心を示すとされています。
一方で、警戒心や縄張り意識、独立心が強いため、幼少期に、犬や人に対しての社会性をきちんと身につけることが大切です。
換毛期には、抜け毛が増えるため、しっかり毎日ブラッシングをしてあげましょう。
柴犬の特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNEL CLUB
Shiba Inu
https://www.akc.org/dog-breeds/shiba-inu/
一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2576
日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版
いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版