ペキニーズって飼いやすい?歴史や特徴、日々のお手入れまで徹底解説!

ペキニーズは、おっとりとした性格とチャーミーな見た目が愛らしい犬種です。
この記事では、そんなペキニーズについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。

もしペキニーズのお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてみてください。

ペキニーズとはどんな犬種?

基本情報

ペキニーズは、短い鼻と広い顔、大きく暗い瞳が特徴的な中国原産の小型種です。
そのおっとりとした見た目は性格にも表れおり、マイペースな姿に、多くの飼い主様が魅了されているのではないでしょうか。

平均体重は約5~5.5kg、体高は成犬時で約20cm程度に成長します。
毛色は「ホワイトカラー」が定番で、「フォーン」「ブラック」やといった色も人気カラーです。

歴史

祖先はチベット寺院で飼われていたラサアプソという犬種です。

チベット寺院から、中国の歴代皇帝に贈呈されていたという記録が残っており、あの始皇帝も愛したも言われている古い犬種です。

特徴的な立髪と毛の色から、ライオンドッグやサン(太陽)ドッグと呼ばれ、また皇帝の大きな袖の中に入って持ち運ばれたことから、スリーブ (袖) ドッグとも呼ばれていました。

ペキニーズは飼育しやすい?

ペキニーズの性格

ペキニーズは自尊心が高く、独立心が強い性格をしています。

家族に対しては非常に愛情深く、忠実ですが、見知らぬ人に対してはなかなか心を開かず、警戒心を持つことが多いです。また、頑固な一面もあり、自分の意志をしっかりと持っているため、訓練には忍耐と一貫性が求められます。

落ち着いた環境での穏やかな生活を好む傾向があり、飼い主との強い絆を築くことで、より一層その可愛らしさを見せてくれます。

手入れのしやすさ 〜顔のしわは汚れやすく注意〜

ペキニーズは「ダブルコート」という毛の生え方をしており、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びないため、基本的にはトリミング不要な犬種です。毛先を整える程度で、1~2ヶ月に1回ほど必要に応じてカットしてあげるといいでしょう。

一方で被毛は多く抜けやすいため、毛玉を防ぐためにも、毎日のブラッシングは必要不可欠です。

しわが多い顔の皮膚の間は汚れやすく、目の周りも汚れがたまりやすいため、タオルなどで拭いてあげしょう。

暑いのが苦手!時間を選んで散歩を

そこまで運動量を必要としない犬種です。社会性を育む意味も含め、1日2回15分ずつの散歩で十分です。

体温調節が苦手で暑さ寒さどちらにも弱い犬種なので、季節に応じ散歩に出る時間帯は十分注意しましょう。

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気をつけたい病気は?

鼻腔狭搾(びくうきょうさく)
鼻腔狭搾は、犬の鼻腔(鼻の穴)が狭くなる病気のことで、マズル(口周りから鼻先にかけての部分)が短い、いわゆる短頭種に発症しやすい疾患です。鼻腔が狭くなっているため、空気の通りが悪く、わずかな運動や気温の上昇でもすぐに呼吸が苦しくなってしまいます。

軟口蓋過長
のどの後ろに位置する軟口蓋(なんこうがい)は、飲食時に鼻へ逆流しないように防ぐ役割を担っていますが、軟口蓋過長(なんこうがいかちょうしょう)は、軟口蓋が過長になると喉の通り道を狭め、空気の流れが適切に通らなくなってしまい、犬が呼吸する際に異常な努力を強いられ、鳴り声やいびきを引き起こすことがあります。

乾性結膜炎
乾性角結膜炎はいわゆるドライアイです。犬の眼において涙液の分泌が不十分であるために、角膜と結膜が乾燥し炎症を起こす疾患です。涙液は眼の健康に重要で、角膜を保護し、栄養を供給し、外部刺激から守る役割を果たしますが、乾性角結膜炎では、この涙液の不足によって角膜が傷つき、炎症により開眼時に目の痛みや不快感を感じる症状があります。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は20万円〜30万円となっています。

体毛の色やサイズ、見た目や販路経路によって相場は変動します。特にペキニーズは毛色によって変動幅が比較的大きく、
「ホワイト」や「クリーム」「ブラック」などの人気な色と比べると、「レッド」系は費用が安くなる傾向にあります。

それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。

お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

ペキニーズは、おっとりとした性格とチャーミーな見た目が愛らしく、かつての始皇帝も愛した、中国王朝御用達の小型犬です。
お家の中で、ゆったりマイペースに愛犬と過ごしたい、という思いの方には良きパートナーになるでしょう。

抜け毛は多い犬種なため、皮膚病を予防するためにも定期的なブラッシングは欠かせません。
短頭種特有の気管系の疾患にかかりやすいため、夏の散歩や日々の暮らし方にも注意が必要です。

ペキニーズの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
Pekingese
https://www.akc.org/dog-breeds/pekingese/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/1939

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版