ミニチュア・シュナウザーって飼いやすい?歴史や特徴、日々のお手入れまで徹底解説!

ミニチュア・シュナウザーは、立派な口ヒゲと眉毛が特徴的です。そして見た目とは裏腹にとってもエネルギッシュで遊ぶのが大好きな性格の個体が多い犬種です。
この記事では、そんなミニチュア・シュナウザーについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけどより理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。

ミニチュア・シュナウザーとはどんな犬種?

基本情報

ミニチュア・シュナウザーは、なんといっても老人のような眉毛に立派な口髭が印象的ではないでしょうか。そして実はとても筋肉質で、ボックス型の体型をしているのも特徴の一つです。
日本での飼育頭数は第5位の約12,000頭が飼育されており、特徴的な見た目の他に、明るく活発でいて、家族思いな性格に魅了される飼い主様が多いのではないでしょうか。

日本では、「ホワイト」「ブラック」やの単色、そして「ソルト×ペッパー」や「ブラック×シルバー」などの被毛の色が人気です。
平均体重は約4~8kg、体高は成犬時で約30~35cm程度に成長します。
落ち着きがありそうな見た目の雰囲気とは裏腹に、明るくて活発、他の人や犬とのコミュニケーションを好みます。

歴史

ミニチュア・シュナウザーの祖先は、14世紀ごろ牧羊犬や番犬などとして活躍していた中型サイズのスタンダード・シュナウザーというピンシャー犬種がルーツです。
19世紀ごろのドイツで、ネズミ捕りを目的とし、スタンダード・シュナウザーとアーフェン・ピンシャーを交配し小型化したことが、ミニチュアシュナウザーのはじまりとされています。

当時はミニチュア・シュナウザーという名前はなく、ワイヤーヘアード(硬い毛質)・ピンシャーと呼ばれていました。
シュナウザーという名前が広く一般的にになった出来事として、19世紀末に開催されたドッグショーに、1匹の「シュナウザー(ドイツ語で口髭という意味)」という名前の犬が出場、賞を受賞したことがきっかけでした。
そのあまりにも見た目通りの名前から、ワイヤーヘアードのピンシャー=シュナウザーという形で多くの人に知れ渡り、ついには独自の種として認定されるようになった背景があります。

ミニチュア・シュナウザーは飼育しやすい?

ミニチュア・シュナウザーの性格〜好奇心旺盛で愛情深い〜

明るく好奇心も強く、遊びが大好きな犬種です。そして仲間思いでもあり、家族に対しては甘えん坊で従順です。
一方で、他人が自身のテリトリーに入るのを嫌がることから、番犬として向いている側面もあります。
自己主張が強い一面もあり、しつけを行わないとわがままな性格になってしまうことから、甘やかさないことが大事です。

手入れのしやすさ 〜ブラッシングとトリミングは定期的に〜

ミニチュア・シュナウザーは「シングルコート」という毛の生え方をしており、抜け毛は少ない特徴がありますが、一方で放っておくと人間の髪の毛のようにどんどん伸びていく性質を持っています。そのため月に1回ほどのトリミングは必須となります。
被毛は多く、毎日のブラッシングも欠かせません。しっかり整えてあげましょう。 口ひげの周りも汚れやすいので、ご飯ごや散歩の後などは拭いてあげるなどして清潔に保つようにしましょう。

お散歩は必須!ドッグランなども効果的

元々は害獣駆除で活躍していた犬種ということもあり、運動好きな犬種です。
また食欲旺盛で肥満になりやすいの で、1日30分ずつの散歩は必須です。 加えて、ドッグランなどの広い場所で自由に遊ばせてあげるのも、ストレス発散や運動不足解消に効果的です。

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気をつけたい病気は?

尿石症(にょうせきしょう)
尿路結石症は、犬が尿路(尿管、膀胱、尿道)内に固形物質である結石を形成する疾患です。これらの結石は尿路を通る際に痛みを引き起こし、尿路の閉塞や感染症を引き起こす可能性があります。
ミニチュアシュナウザーは先天的に発症しやすい犬種の一つではありますが、感染膀胱炎や、ご飯の栄養バランス、トイレの回数が少ないなど、様々な後天的な要因でどの犬種でも発症するケースがあります。

進行性網膜萎縮(しんこうせいもうまくいしゅく)
進行性網膜萎縮症は、犬の網膜(視覚を感知する眼の一部)の細胞が失われ、視力が徐々に低下する疾患です。最終的には失明することがあります。高齢犬から発症することが多く、遺伝的要因によって引き起こされることが多いです。

停留睾丸(ていりゅうこうがん)
通常、犬の睾丸は生後数週間から数ヶ月で陰嚢に降りてきますが、停留睾丸の場合、一方または両方の睾丸が陰嚢に降りてこないか、一時的に降りてきた後に再び上昇することがあります。これは犬の生殖能力に影響を与える可能性があり、また、睾丸が体温よりも高い位置にあるため、睾丸が熱にさらされ、精巣が腫瘍化する可能性もある危険性の高い病気です。御ニチュアシュナウザーの他に、ポメラニアン、チワワなども発症しやすいと言われています。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は20万円〜30万円となっています。
性別や年齢、体毛の色、体格や販路経路、血統の有無によって相場は変動します。特にミニチュアシュナウザーは性別によって変動幅あり、性格がよりおとなしい女の子が2~5万円ほど高くなる傾向にあります。

それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

ミニチュア・シュナウザーは、特徴的な見た目とは裏腹に、明るく活発でいて、家族思いな性格です。しつけを通じ信頼関係を築くことで、良きパートナーになるでしょう。
毎日のブラッシングや定期的なトリミングは必須です。アクティブなため、毎日の散歩や週末のドッグランなどはストレスの発散にも繋がります。一定の運動量は確保してあげましょう。

ミニチュア・シュナウザーの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間をお過ごしください。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
Miniature Schnauzer
https://www.akc.org/dog-breeds/miniature-schnauzer/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2699

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版