ラブラドール・レトリーバーって飼いやすい?特徴や日々のお手入れまで徹底解説!

ラブラドール・レトリーバーは、知能が高さ訓練のしやすさから、盲導犬や警察犬としても活躍している犬種です。
この記事では、ラブラドール・レトリーバーの、歴史や性格、日々のお手入れなどの観点から解説をします。
お迎えを検討している、飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。

ラブラドール・レトリーバーとはどんな犬種?

基本情報

ラブラドール・レトリーバーは、スムースコート(短毛種)が特徴の大型犬です。
日本での大型犬の飼育頭数ランキングは、ゴールデンレトリバーに次ぐ多さとなっており、穏やかさとアクティブさが両立した性格と飼育のしやすさが、人気の秘訣です。

また知能が高いことでも知られており、加えて親しみやすい性格と忍耐強さから、盲導犬や警察犬等の補助犬として世界中で活躍をしています。

平均体重は約30~35kg、体高は成犬時で約55cm程度に成長します。
毛色は「ブラック」「イエロー」「チョコレート」の3色が人気です。

歴史

ラブラドール・レトリーバーの歴史は古く、16世紀まで遡ります。
この犬種はもともとカナダのカナダのラブラドール半島で働く漁師の手伝いをしていた犬が起源とされています。
厳寒な海辺で海中に流れた網を探し、網からこぼれた魚をとらえて運ぶ仕事をさせていました。

その後、 19世紀初頭に、イギリスの貴族たちによってその才能を認められ、狩猟中にしとめた水鳥を回収する犬 (レトリーバー) として改良され、その名を広めることになります。

20世紀に入ると、ラブラドール・レトリーバーは家庭犬としての人気を急速に高め、その優れた性格と知能から多くの人々に愛されるようになりました。
また、その知能と訓練のしやすさから、現在では盲導犬や警察犬、捜索救助犬などとしても活躍の場を広げています。

ラブラドール・レトリーバーは飼育しやすい?

ラブラドール・レトリーバーの性格

穏やかで人懐っこく友好的な性格で、補助犬として育成されるほど人との相性はよく、学習能力も高いため、社会化やしつけはしやすいため、大型犬でも家庭で飼いやすいでしょう。

実はとてもエネルギッシュで、特に幼少期はとても元気やいたずら好きなので、その時期にきちんとしつけと社会化を行うことがとても重要です。
また成犬時でも、適切な運動と刺激を受けないと退屈し、問題行動を示すことがあるため、散歩や遊び、訓練など、頭と体を忙しく保つことが大切です。

手入れのしやすさ 〜抜け毛は多いためブラッシングは必須〜

ラブラドール・レトリーバーは、スムースコート(短毛種)でかつ、「ダブルコート」という毛の生え方をしており、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びないため、トリミング不要な犬種です。

一方で抜け毛は意外と多く、換毛期は毎日、それ以外でも2~3日に1回はブラッシングは必須です。

過度なシャンプーのしすぎは、油分まで洗い流してしまい、乾燥やフケの原因に繋がります。
ラブラドール・レトリーバーの場合は、体の汚れや肌の状態を見ながら月に1回ほどのシャンプーを目安にしてください。

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アクティブな性格!実は泳ぐのがとても得意

かなりの運動量を必要とする犬種です。 1日50~60分ほどの散歩は2回ほど行いましょう。
それに加え、広い場所でのボール遊びや知能を使う遊びなどを加えると効果的です。
また人間の漁を補佐していた歴史から、泳ぐのがとても得意なため、川遊びなども取り入れるのもおすすめです。その際には念の為、ライフジャケットを着用させると安心です。

気をつけたい病気は?

膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は、犬の膝の関節で膝蓋骨(膝の「パテラ」とも言われる部分)が本来の位置からずれる病気です。この状態が起きると、犬は痛みを感じたり、歩き方がおかしくなったりします。
主に小型犬種、特に成長期の子犬に起こりやすく、70~80%は内側に脱臼することが多いのですが、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーなど大型犬は、外側脱臼しやすい傾向があります。
急激な運動や転びやすい状況、または高いジャンプをすると、この病気が発症しやすくなります。先天的な要因も影響します。

胃捻転
胃捻転は、犬の胃が異常にねじれてしまう病気です。捻れた際に、胃内のガスや内容物が排出できず、血流も制約されるため、犬は急速に体調が悪化し、最悪のケースは死に至ります。
大型犬種によく見られ、主に食事直後や激しい運動後に発症しやすいです。

外耳炎
外耳炎は、耳の外側や耳道が炎症を起こす疾患です。特に長い耳を持つ犬種や水遊びが多い犬に多く見られ、細菌や真菌、アレルギー、耳の湿度などが原因となります。
耳のかゆみや異常な臭い、耳を触ると痛がるなどの症状が兆候です。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は20万円〜30万円となっています。
体毛の色やサイズ、見た目や販路経路、血統の有無によって相場は変動します。
特にラブラドール・レトリーバーは毛色によって変動幅が大きい犬種としても知られており、「チョコレート」は人気な色で費用が高くなる傾向にあります。

また「フィールド系」と呼ばれるような警察犬として活躍している血筋のタイプなどは、一般的なペットショップなどでは扱っておらず、専門のブリーダーなどを介す必要があるため高価です。

他にも、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

ラブラドール・レトリーバーは、穏やかで人懐っこく友好的な性格を持っており、また知能も高く、補助犬として多くの場で活躍をしています。
一方でアクティブな一面もあり、泳ぐことも得意です。ドッグランやドッグパークで、のびのびと遊ばせてあげましょう。
短毛種でトリミングは不要だが、意外と抜け毛は多く、定期的なブラッシングは必須です。

ラブラドール・レトリーバーの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
Labrador Retriever
https://www.akc.org/dog-breeds/labrador-retriever/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2006

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版