犬の股関節形成不全ってどんな病気?放置すると関節炎にも発展!症状や原因、治療法まで徹底解説

ある時を境にお散歩に行きたがらなくなった、脚をかばうように歩いている。
もしそのような行動が見られる場合、 その原因は股関節形成不全によるものかもしれません。
放置すると関節炎などに発展する恐れがあるため、注意が必要です。

今回はそんな股関節形成不全について、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説していますので、 あなたの愛犬が当てはまっていないか、最後までチェックしながら確認ください。

股関節形成不全とは?

股関節形成不全は、犬の大腿骨(太ももの骨)と骨盤の関節、つまり股関節が正しく発達しない状態です。
成長期に骨の変形や関節の緩みが原因で発症するケースが多く、関節炎などを引き起こす可能性があります。

股関節形成不全はどのようにして起こる?

股関節形成不全は、遺伝的な要素が強く影響しており、ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーなどの大型犬や、胴長フォルムのビーグルやコーギーが発症しやすいとされています。

一方で、後天的な理由でも発症することがあり、主な要因としては、食事の栄養バランス、運動不足による肥満で股関節に過度な負担がかかる、逆に幼少期に過度な運動をすることでも負荷がかかるため発症する場合があります。

このような症状は要注意!

股関節形成不全の症状が現れるのは、4-12ヶ月目の幼少期、または高齢期近くなり発症する場合もあります。

以下のような症状が見受けられたら要注意です。

この症状要注意!
・足を引くような痛み
・運動への消極性(走る行為や怪談などを嫌がるなど)
・立ち上がる際の困難さ

幼少期では、関節を支える筋肉の未発達なこともあり、足を引くような痛みを見せることがあります。
しかし成長期に連れ筋肉が発展し、痛みが和らぐことが多く改善したように見えがちですが、症状自体は進行しているため定期的なケアが必要です。

治療法は?

股関節形成不全の診断は、X線検査によって行われます。

薬物療法、体重管理、運動制限、理学療法などの内科的治療と、そして症状が進んでいる場合には手術が含まれます。治療法は、愛犬の年齢、健康状態、疾患の進行度によって異なりますので、かかりつけの獣医に相談しましょう。

予防について

股関節形成不全自体の発生予防は遺伝的な要因もあり困難なことも多いですが、
後天的な理由の場合は、特に股関節に負担をかけるような過度な運動は避け、バランスの取れた食事を提供することが予防策としては大事です。

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まとめ

愛犬の膝蓋骨脱臼は、遺伝的な問題や外傷など、さまざまな原因で起こる可能性があります。発症自体を防ぐことは難しいものの、症状を見逃さず、早期に適切な対応を取ることが重要です。飼育環境の改善でも負担軽減に繋がるため、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNNEL CLUB
Hip Dysplasia In Dogs: Causes, Symptoms, and Treatment
https://www.akc.org/expert-advice/health/hip-dysplasia-in-dogs/

名古屋動物医療センター
犬の股関節形成不全症CHDの治療
https://namc.co.jp/shikkan/shikkan-1043/

辻堂犬猫病院
動画で解説!股関節形成不全
https://tsujido-catsanddogs.com/orthopedic/case07/