フレンチブルドッグは、なんといってもそのユーモア溢れる見た目と、人懐っこい性格が特徴的な、人気犬種です。
この記事では、そんなフレンチブルドッグについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。
目次
フレンチブルドッグとはどんな犬種?
基本情報
フレンチブルドッグは、鼻ぺちゃとコウモリのような耳が特徴の短頭種です。体型はがっちりとしていますが、体の線と比較し頭部が大きい体格となっています。
平均体重は約8~14kg、体高は成犬時で約30cm程度に成長します。
毛色は「ホワイト」をベースに、「フォーン」や「ブラック」「ブリンドル」といった色が人気カラーです。
日本での人気ランキングは第6位、アメリカでは堂々の第1位となっており、その見た目の愛しさに加え、家族思いで人懐こい性格が、多くの飼い主様を魅了しているのではないでしょうか。
歴史
名前に含まれているように、ルーツはブルドッグです。
1860年頃にイギリスからフランスへ持ち込まれたブルドッグが、小型化を目指しパグやテリアと交配されて生まれたという説が有力です。
そしてそのユニークな外貌から、19世紀後半にはパリで人気の犬種となり、第二次世界大戦後はアメリカにも輸出され、テレビ番組などで親しまれるなどして、世界中でその人気が広まることとなりました。
1900年頃には耳の尖ったコウモリ耳と、後ろに耳が折れていて垂れているように見えるローズ耳の2タイプがありましたが、現在はコウモリ耳が標準となっています。
フレンチブルドッグは飼育しやすい?
フレンチブルドッグの性格
フレンチブルドッグは性格がとても優しく、愛情豊かで人懐こい犬種です。
家族や主人に強く依存する性質があって、一人きりになるのが苦手です。みんなと遊びたがり、抱っこを求めてくるのが大好きなのです。
また、その見た目からはイメージしづらいですが、実は知的で学習能力が高く、しつけは比較的早く覚える傾向にあります。一方で気まぐれで飽きっぽさも持ち合わせており、長時間のトレーニングなどは向いていないです。
そして、遊び始めたりすると興奮しやすい傾向があるため、落ち着かせるのが大変なことも。 噛む力も強いため、誤って怪我をさせないよう、幼少期の頃からしつけでクールダウンの習慣をつけてあげましょう。
手入れのしやすさ 〜定期的にタオルで拭いてあげればOK〜
基本的にはトリミングは不要な犬種です。ブラッシングも週に1回ほどで十分です。定期的に濡れたタオルなどで拭いてあげましょう。特に顔のシワの間などは汚れが溜まりやすく注意が必要です。
遊ぶの大好き!お散歩以外にも室内で遊んでストレス発散
活発な犬種なので、散歩は必須です。30分程度を1日2回ほど行いましょう。また散歩に加えて、ボールやおもちゃなどを使用し、室内でも楽しめる遊びをとり入れるのがおすすめです。
体温調節が苦手で、暑さ寒さどちらにも弱い犬種なので、温度には十分注意しましょう。ただし気温を理由に散歩に出ないとエネルギーが発散できず、問題行動が出る可能性もありますので、時間帯を選ぶことが重要です。
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気をつけたい病気は?
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は、犬の膝の関節で膝蓋骨(膝の「パテラ」とも言われる部分)が本来の位置からずれる病気です。この状態が起きると、犬は痛みを感じたり、歩き方がおかしくなったりします。
主に小型犬種、特に成長期の子犬に起こりやすいです。急激な運動や転びやすい状況、または高いジャンプをすると、この病気が発症しやすくなります。先天的な要因も影響します。
鼻腔狭搾(びくうきょうさく)
鼻腔狭搾は、犬の鼻腔内が狭くなる病気のことで、マズル(口周りから鼻先にかけての部分)が短い、いわゆる短頭種に発症しやすい疾患です。鼻腔が狭くなっているため、空気の通りが悪く、わずかな運動や気温の上昇でもすぐに呼吸が苦しくなってしまいます。
重症化すると呼吸がうまく行えなくなり、死に至るケースもあります。初期症状としては、呼吸時にぐーぐーと音がする、呼吸が荒く苦しそう、などといった様子が見受けられますので、注意深く観察しましょう。
お迎えする際の費用は?
一般的な相場価格は30万円〜50万円です。
フレンチブルドッグは骨盤が小さく産道が狭い為、出産時リスクが高いことから、相場も高くなる傾向があります。
それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。
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まとめ
フレンチブルドッグは、日本だけでなく世界中で人気の犬種です。
そのユニークな外見に加え、性格も優しく人懐こい、そして何より家族思いなところが、多くの飼い主様から支持される理由なのでしょう。
一方で、興奮しやすい性格で、力も強い犬種なので、きちんとコントロールできるよう、しつけは幼少期からきちんと行う必要があります。
フレンチブルドッグの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNEL CLUB
French Bulldog
https://www.akc.org/dog-breeds/french-bulldog/
一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/1940
日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版
いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版