愛犬の涙が止まらない。目元に涙のやけた跡がある。
そのような犬の流涙症・涙やけに悩まされている飼い主様も多いのではないでしょうか。
今回は犬の流涙症・涙やけについて、原因や治療法に至るまでを徹底解説していますので、 最後までチェックしてください。
流涙症・涙やけとは？
流涙症は、犬が過剰に涙を流す症状です。
涙液の生成、排出、または涙液の成分のいずれかに問題があり、犬が涙を過剰に流す疾患です。
流した涙が目元に溜まり茶色いしみやけが現れることを、涙やけと言います。
これは涙液中の鉄分が酸化して色素を生成する結果です。
涙液は通常、目を保護し清潔に保つために必要ですが、一部の犬は涙液が過剰に生成されてしまうことで引き起こされます。
流涙症・涙やけはどのようにして起こる？
流涙症・涙やけの主な原因は、主に３つです。
涙道の障害
犬の種類によっては、涙管の形状が狭かったり、曲がっていたりするために涙液の流れが妨げられ、涙が顔の周りに溢れることがあります。
特に短頭種の犬、例えばシーズー、ブルドッグ、ペキニーズなどは、顔の構造上、涙の排出路が十分でないことが多く、これが涙やけの一般的な原因となります。
過剰な涙液の生産
眼瞼内反症やさかさまつ毛などの目への刺激、アレルギー反応、感染症、目の周りの皮膚炎などの刺激が加わり、涙が過剰に生産されることが原因になる場合もあります。
老化
加齢により、涙を涙腺で保持できず、流れ落ちてしまい涙やけになる場合もあります。
治療法は？
流涙症・涙やけ自体は疾患ではないのですが、何かしらの形で目に異常をきたしている結果、発生している場合が多いです。
・涙管の疎通
涙管が閉塞しており涙がうまく排出されない場合は、細い管を通し涙管を洗浄することで、疎通を行う外科手術があります。
・眼内に入る刺激物の除去
眼内に定期的に入る刺激物を除去する必要があります。
眼瞼内反症の場合は、まぶたの余分な皮膚を除去する手術を、さかさまつ毛の場合は、定期的なトリミングや毛根の除去手術などが対処策です。
・アレルギー
アレルゲンの除去が重要です。
アレルゲンは食物、ダニ、環境（ハウスダストや花粉など）と、大きく3分類に分かれており、
何が理由でアレルギーが起きているかを把握することが大事です。
合わせて読みたい：
予防について
流涙症・涙やけは、他疾患による症状の現れなため、予防するためには、原因となる基礎疾患を根治させることが予防にも繋がります。
まとめ
涙やけは、犬の目の周りに現る涙液による変色であり、涙道の障害や眼内への刺激、アレルギーなど多様な原因があります。
それぞれに合った原因で処置・予防することが重要ですので、まずは一度病院に相談をしてみることをお勧めします。
参考にした記事・文献
井上動物病院
涙やけについて
http://inoue-animalhospital.jp/information/company-2/352-2015-07-15-08-36-14.html
八幡みなみ動物病院
犬と猫の眼瞼内反症について|皮膚のたるみがある品種や短頭種に多く見られる
https://yawataminami.com/blog/entropion-dog-cat/
エアリーズ動物病院
犬の鼻涙管閉塞 流涙症 涙やけ ◆眼科◆犬・猫 川崎市幸区・中原区・川崎区/横浜市鶴見区 動物病院
http://www.aries-ah.com/blog/2015/03/post-145-549602.html
