イングリッシュ・コッカー・スパニエルって飼いやすい?歴史や特徴、日々のお手入れまで徹底解説!

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、アメリカン・コッカー・スパニエルの元にもなっている、イギリス最古のコッカー種です。
この記事では、そんなイングリッシュ・コッカー・スパニエルについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説します。

もし今後お迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルとはどんな犬種?

基本情報

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、長い耳、柔らかく丸い瞳、そして波打つシルクのような被毛が特徴的なイギリス原産の中型犬です。
性格は陽気でフレンドリー、愛情深く家族想いな性格もまた人気の理由の一つです。

平均体重は性別関係なく約12~14kg、体高は成犬時で約40cm程度に成長します。
毛色は20種類以上のバリエーションがあり「ブラック」「ゴールド」「ブラック×タン」といった色が人気カラーです。

歴史

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、19世紀のイギリスで狩猟目的で発展したスパニエルの一種です。
名前の「コッカー」は、彼らが伝統的にシギ(コック)猟で活躍していたことからその名がつけられました。

初期にはスパニエル犬種全般が一緒に分類されていましたが、狩猟スタイルの違いから、より小型で迅速な犬が「コッカー種」として区別されるようになりました。

1902年に公式犬種として認定され、その後、ショー犬としても人気を博すようになり、狩猟犬から家庭犬としても広まっていきました。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは飼育しやすい?

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの性格

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは陽気でフレンドリー、愛情深く家族想いな性格で、他に人やペットとも見知らず上手に遊べます。尻尾をぶんぶんと振り回すなど、感情表現もわかりやすいです。

また、知的で訓練にも好む傾向にありますが、一方で繊細な面もあり、しつけの際は優しく辛抱強く接してあげましょう。

手入れのしやすさ 〜毎日のブラッシングは必須

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは「ダブルコート」という毛の生え方をしており、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びないため、基本的にはトリミング不要な犬種です。
毛先を整える程度で、1~2ヶ月に1回ほど必要に応じてカットしてあげるといいでしょう。

一方で、艶やかな体毛は絡まりやすく、毛玉になりやすいため、毎日のブラッシングは必須です。
また、垂れた耳がご飯や水を飲むときについてしまうため、汚れないよう工夫をしてあげましょう。

お散歩の他に、おもちゃ遊びでストレス発散

狩猟犬の名残から、エネルギー量が高く、一定量の運動は必要です。
1日2回30~40分程度の散歩に加え、ボールやおもちゃなどを使用した遊びを取り入れることもおすすめです。

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気をつけたい病気は?

アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、アレルギー性の病気の一つで、犬の皮膚が過敏反応を示し、かゆみ、発疹(ほっしん)などの皮膚症状を引き起こす疾患です。免疫系の過剰反応が、通常は無害なアレルゲンに対しても炎症を引き起こすため、症状が慢性化しやすい特徴があります。

外耳炎
耳の感染症は、外耳炎、中耳炎、内耳炎の3種類に分かれており、外耳炎は最も一般的で、耳の外側や耳道が炎症を起こす疾患です。細菌や真菌、アレルギー、耳の湿度などが原因となります。
耳のかゆみや異常な臭い、耳を触ると痛がるなどの症状が兆候です。

進行性網膜萎縮症
進行性網膜萎縮症は、犬の網膜(視覚を感知する眼の一部)の細胞が失われ、視力が徐々に低下する疾患です。最終的には失明することがあります。高齢犬から発症することが多いことでも知られています。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は25万円〜40万円となっています。
体毛の色やサイズ、見た目や販路経路、血統の有無によって相場は変動します。
特にイングリッシュ・コッカー・スパニエルは毛色や模様の入り方でも値段が変動する場合があり、性格がよりおとなしい女の子が2~5万円ほど高くなる傾向にあります。

それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が初期費用として追加でかかるでしょう。

お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、イギリス最古のコッカー種であり、長い耳とシルクのような被毛、フレンドリーで愛情深く家族想いな性格が特徴的です。
元々狩猟犬だったことから、エネルギー量が高く、一定量の運動は必要です。散歩は毎日行ってあげましょう。

また、艶やかな体毛は絡まりやすく毛玉になりやすく、放っておくと皮膚病を引き起こす可能性があるため、毎日のブラッシングは必須です。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
English Cocker Spaniel
https://www.akc.org/dog-breeds/english-cocker-spaniel/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2049

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版