愛犬が突然失神!てんかんが理由かも?症状や原因、治療法まで徹底解説

ついさっきまで普通に過ごしていた愛犬が、突然痙攣し倒れた!
そう思ったら、けろっとした表情で起き上がり、何事もなかったかのように過ごしている。

もしそのような経験を一度でもした事のある飼い主様は、愛犬のあまりにも突然な行動に不安になった方も多いのではないでしょうか?

実はそれ、てんかんが原因かもしれません。

今回は犬のてんかんについて、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説していますので、あなたの愛犬が当てはまっていないか、最後までチェックしながら確認ください。

てんかんとは?

てんかんは、犬の脳で異常な電気信号が発生し、発作を引き起こす神経系の疾患です。
発作は突然に起こり、犬は意識を失ったり、けいれんを起こしたりすることがあります。

てんかんはどのようにして起こる?

てんかんには、構造性てんかん特発性てんかんの2種類があり、
一般的にてんかんと呼ばれるのは、脳構造には異常がなく脳機能に異常をきたし発症する構造性てんかんを指します。

発症原因が未だに特定されておらず、遺伝的な因子によるものが多いのではないかと言われており、
発症しやすい犬種として、プードル、ミニチュア・ダックスフンド、シベリアン・ハスキー、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、ビーグルなどが挙げられます。

このような症状は要注意!

てんかん発作の症状は、全身に症状が出る場合と、体の一部にのみ発作症状が現れる(焦点発作)場合に分けられます。
発症時間は数秒〜数分程度で収まり、その後は何事もなかったかのように日常生活を過ごし始めます。

この症状要注意!
全身発作
・全身の痙攣
・意識の喪失
・意識はあるが、脱力し崩れ落ちる
・突然活動を停止し、放心状態になる

焦点発作
・手足や顔面に痙攣が見られる
・自分の尻尾を追いかけるように回り始める
・何もないのに空中を噛む
・よだれが大量に出る

焦点発作の症状は、他の疾患症状とも混在することもあるため、このような症状が見受けられた場合は、一度かかりつけの病院に相談してみるといいでしょう。

治療法は?

犬のてんかん治療の主な目的は、発作の頻度と強度を減らすことです。
薬物療法が最も一般的で、抗てんかん薬の投薬で症状を抑えます。
あくまで頻度を落とす、ということが目的で、完全に発作をなくす、ということは難しいです。

3ヶ月に一回程度の発作頻度を目指し、治療をすることとなります。

予防について

てんかんは、遺伝的な要因も多く、発症原因も不明なことから、発症予防に関しては難しいとされています。
発症した場合は、発症頻度を明確に記録し、獣医師に相談し適切な治療をとることが、症状緩和の一番の近道です。

まとめ

犬のてんかんは脳の異常な電気活動によって引き起こされる疾患であり、その原因はわかっていません。
治療は主に薬物療法によって行われ、発作のコントロールを目指しますが、完全な治癒は困難です。
遺伝的に疾患しやすい犬種はありますが、どの犬でも発症する可能性はありますので、よく観察し、異常な行動が見受けられたらすぐに病院に相談をしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNNEL CLUB
Canine Epilepsy: Demystifying The Myths
https://www.akc.org/expert-advice/dog-breeding/canine-epilepsy-myths/

オリバ犬猫病院
犬のてんかん発作の症状と原因,治療について|獣医師が解説
https://oliba-dog-and-cat-clinic.jp/2022/07/1190/

渡辺動物病院
てんかんQ&A
https://www.wahpes.co.jp/tenkan.asp