愛犬の目元から、さくらんぼのような腫れができた!
そんな突然の出来事に、驚いた飼い主様も多いのではないでしょうか。
実は、第三のまぶたと呼ばれる瞬膜腺が飛び出ることで起きる、チェリーアイという疾患が原因かもしれません。
今回はチェリーアイについて、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説していますので、 最後までチェックしてください。
チェリーアイとは?
チェリーアイは通常、犬の下まぶたの一部である第三のまぶた(瞬膜腺:しゅんまくせん)が飛び出るによって引き起こされます。
これにより、結膜が目の表面に飛び出してしまう病気です。飛び出た瞬膜腺は赤く腫れ、さくらんぼのような見た目から、チェリーアイと呼ばれています。
チェリーアイはどのようにして起こる?
チェリーアイの原因は明確な理由はわかっていないですが、遺伝的要因によるものも多いとされています。
目には乾燥から守る瞬膜という膜があり、それらは通常目の周りの骨に固定されているのですが、線維帯と呼ばれる固定を支える組織が、遺伝的に弱い(もしくはない)ことで外側に飛び出てきてしまうのではないか、と言われています。
どの犬でも発症する可能性はありますが、ボストン・テリアやアメリカン・コッカー、ペキニーズ、ビーグルなどは特に発症しやすいと言われています。
このような症状は要注意!
チェリーアイの症状は、その名の通り、さくらんぼのような赤い腫れが、目の内側の角に現れます。
この腫れは炎症を引き起こし、放置すると慢性的な問題や二次的な感染を招くリスクがありますので、愛犬がこのような兆候を見せたら、すぐに獣医師の診察を受けることが推奨されます。
チェリーアイは一般的には両眼に同時に発生します。
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治療法は?
チェリーアイの治療は、点眼薬や内服薬で飛び出した瞬膜腺の炎症を抑える内科治療と、手術により突出した涙腺を元の位置に戻し縫合する外科治療があります。
症状の度合いにより適切な治療方法は変わってくるので、まずは病院にいき判断を仰いでください。
予防について
遺伝的な要因が多く、発症自体の予防は難しいでしょう。
症状は比較的わかりやすいため、早急発見、早期治療を行い、他の眼科疾患にならないような対応が重要です。
まとめ
チェリーアイは、犬の第三まぶた(瞬膜腺)の脱臼によって、さくらんぼのような赤い腫れが、目の内側の角にできる症状です。
遺伝的な要素が大きく、発症を防ぐのは困難ですが、症状としてはわかりやすい疾患ですので、早期発見・早期治療で愛犬の目を守ってあげましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNNEL CLUB
Cherry Eye in Dogs: Signs, Symptoms, Treatments
https://www.akc.org/expert-advice/health/cherry-eye-in-dogs/
オリバ犬猫病院
犬のチェリーアイ(第三眼瞼脱出)
https://oliba-dog-and-cat-clinic.jp/2020/09/591/
ナガワ動物病院
犬と猫のチェリーアイについて┃目頭に赤い腫れがみえる
https://nagawaah-vet.com/nictitating-membrane/