愛犬が夜歩きづらそうにしている、目が少し濁ってきた気がする。
もしそのような症状が見られる場合、 原因は白内障によるものかもしれません。
失明や、他の眼科疾患を併発する恐れもあり、早期治療が重要です。
今回は犬の白内障について、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説してますので、 最後までチェックしながら確認してください。
白内障とは?
白内障は、目の水晶体が濁り視力が低下する病気です。
これにより物がぼやけたり、かすんだりして見えにくくなります。
重症化すると、失明する可能性も非常に高い疾患です。
白内障はどのようにして起こる?
犬の白内障のは遺伝的な要因に加え、糖尿病の合併症や加齢、目への直接的な損傷などが挙げられます。
特に糖尿病に発症した犬はかなりの確率で白内障を誘発します。
多くの犬が6歳くらいまでに発症すると言われており、プードルやシー・ズー、ビション・フリーゼ、スパニエル系の犬種が遺伝的に好発種だと言われております。
このような症状は要注意!
白内障の最も明白な症状は、犬の目のレンズが白く濁ることです。
混濁(こんだく)の態度は全部で4ステージ分かれており、それぞれにより症状も異なります。
初発期:
水晶体の~15%が混濁している
この状態はまだ視力には影響は少なく、飼い主様自身も気付かないケースが多いです。
未熟期:
水晶体の15%以上が混濁している
見えづらさを感じるようになります。特に暗い場所は顕著に現れ、歩きにくそうにしている、モノとぶつかるようになった、などが症状として見えます。
成熟期:
水晶体のほぼ全てがが混濁している
明らかに白く濁っているのが目視でわかる状態で、犬も視界がほぼ見えていない状態です。
過熟期:
水晶体のほぼ全てがが混濁し、水晶体のタンパク質が溶け出している状態
この状態になると、網膜剥離や緑内障などの様々な目の病気を合併し悪化する恐れがあります。
治療法は?
白内障の治療には、目薬などの点眼薬による内科治療によるものと、手術による外科治療に分かれます。
内科治療の場合は、あくまで症状の進行を遅らせることが目的で、視力自体は元に戻りません。
手術の場合は、濁ったレンズを取り除き、人工のレンズに置き換えることで視力を戻すような治療になります。
進行度合いによっては、適応できる治療方法が異なるため、病院で相談をしてください。
予防について
白内障の発症予防は困難ですが、定期的な健康診断により早期に発見することが可能です。
また糖尿病を患っている犬では、血糖管理を徹底することが白内障の予防につながります。
他にも歩行が通常よりも苦戦しているように見受けられる場合は、白内障以外にも目の疾患を患っている可能性もあるため、注意が必要です。
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まとめ
犬の白内障は、目のレンズの濁りによって引き起こされる一般的な疾患で、遺伝的な要因や糖尿病による合併、外傷など、さまざまな原因があります。
症状は目の白濁が主で、失明に至る可能性があるため、早期発見が重要です。
治療は点眼薬の投与または手術によって行われ、予防には定期的な健康診断と適切な疾患管理が効果的です。愛犬の目の健康を守るために、この情報を参考に日々のケアを心がけてください。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNNEL CLUB
Cataracts in Dogs: What to Know
https://www.akc.org/expert-advice/health/cataracts-in-dogs-what-to-know/
ふなばし動物医療センター かつまペットクリニック
犬の白内障についてお話します
https://katsuma-pc.jp/cataract/vol1.html
アクサダイレクト
愛犬の目が白くなった?犬の白内障について獣医師が解説
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/9238/