ボルゾイは 帝政ロシア時代に貴族からも愛されていた美しく勇敢な猟犬です。
この記事では、そんなボルゾイについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。
もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。
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ボルゾイとはどんな犬種?
基本情報
ボルゾイは、長い鼻筋に、流れるような被毛、細身で優雅な体型が特徴のロシア原産の大型犬です。
名前の由来はロシア語で「俊足」と呼ばれるほど足が速く、その速さは時速50kmにまで達するほどです。
昔は猟犬として重宝されてており、現在はドッグレースなどで活躍の場を広げています。
平均体重は約34~47kg、体高は成犬時で約70~85cm程度に成長します。
ホワイトやブラックのほか、レモンやゴールド、シルバー、レッドなど豊富な毛色があり、特に「ホワイト」系の色みは人気カラーです。
歴史
ボルゾイは、古代ロシアに起源を持つ犬種で、かつては「ロシアン・ウルフハウンド」とも呼ばれていました。
帝政ロシア時代に貴族に飼われ、ウサギやオオカミ狩りの猟犬として活躍し、19世紀にはロシア皇帝によってその繁殖が監督されるほど、国を代表する犬種となりました。
「俊敏」 の名の下に、引き締まった筋肉としなやかな細い脚で獲物を追いかけるのが特徴です。
ボルゾイは飼育しやすい?
ボルゾイの性格
ボルゾイは穏やかで温和、家族に対して寄り添う姿も見せてくれます。
一方で繊細で神経質な側面もあります。穏やかに過ごせるよう工夫をしてあげましょう。
またとても賢い犬種ですが、一方で自分で判断して行動する性質も見受けられるため、幼少期に社会化としつけをきちんと行いましょう。
手入れのしやすさ 〜定期的なブラッシングを〜
ボルゾイは「ダブルコート」という毛の生え方をしており、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びないため、基本的にはトリミング不要な犬種です。
毛先を整える程度で、1~2ヶ月に1回ほど必要に応じてカットしてあげるといいでしょう。
艶のある被毛は抜けやすく、週に2~3回ほどのブラッシングは必須。汚れや匂いの状態を見ながら、月に1~2回ほどシャンプーをしてあげましょう。
お散歩以外にドッグランなどで運動不足解消!
狩猟犬のルーツから、必要運動量は多いです。
1日2回60分ほどの散歩に加え、ドッグランなどの自由運動も取り入れてあげましょう。
寒冷地で生まれ育っているため、寒さには強いが、暑さには弱いため、特に夏などは散歩の時間などは注意しましょう。
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気をつけたい病気は?
胃捻転
胃捻転は、犬の胃が異常にねじれてしまう病気です。捻れた際に、胃内のガスや内容物が排出できず、血流も制約されるため、犬は急速に体調が悪化し、最悪のケースは死に至ります。
外耳炎
耳の感染症は、外耳炎、中耳炎、内耳炎の3種類に分かれており、外耳炎は最も一般的で、耳の外側や耳道が炎症を起こす疾患です。細菌や真菌、アレルギー、耳の湿度などが原因となります。耳のかゆみや異常な臭い、耳を触ると痛がるなどの症状が兆候です。
熱中症
人間と同様、犬も熱中症になります。高温環境に長時間さらされた際に、体温上昇とともに脱水症状を発症します。犬は、人間と異なり全身では汗をかくことができず(足の裏は鼻の一部にしか分泌腺がない)、呼吸を通じてしか体温を調節できないため、暑さに弱く、発症するリスクも高いのです。
お迎えする際の費用は?
一般的な相場価格は20万円〜35万円となっています。
体毛の色やサイズ、見た目や販路経路、血統の有無によって相場は変動します。
特にボルゾイは、「ホワイト」や「ソリッドシルバー」といった単色の毛色は珍しく、販売価格も高くなる傾向にあります。
それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が初期費用として追加でかかるでしょう。
お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。
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まとめ
ボルゾイは、ロシア語で「俊足」を意味するように、速く走るために生まれてきたかのような、しなやかで無駄のない美しいフォルムが特徴的な大型犬です。
かつては猟犬としてキツネやオオカミなどを狩猟する役割を担っていました。
穏やかな性格だが、一方で神経質なところもあるため、落ち着いて過ごせるような環境作りは必要です。
また、寒冷地で生まれ育っているため、寒さには強いが暑さには弱いため、特に夏などは散歩の時間などは注意しましょう。
ボルゾイの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNEL CLUB
Borzoi
https://www.akc.org/dog-breeds/borzoi/
一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/631
日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版
いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版