ご飯の後、急に苦しそうに息をしている、嘔吐をしようとえずいている。
もしそのような行動が見られる場合、 原因は胃捻転によるものかもしれません。
緊急で対応をしないと、最悪死に至る恐ろしい病気です。
今回は胃捻転について、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説していますので、 最後までチェックしてください。
胃捻転とは?
胃捻転は、犬の胃が異常にねじれてしまう病気です。
捻れた際に、胃内のガスや内容物が排出できず、血流も制約されるため、体内に血が行き届かなくなり、犬は急速に体調が悪化し、最悪のケースは死に至る、恐ろしい疾患です。
治療を実施しても、死亡率は15~68%ほどになると言われています。
胃捻転はどのようにして起こる?
胃捻転を引き起こす原因は複数存在しますが、特に以下のような行動がリスクを高めます。
・早食い
・後の大量の食事と水分摂取
・食器の位置が高い
・胃にガスが発生しやすいご飯を食べている
また、ストレスや遺伝的な要因も胃捻転の発生に関与していると考えられています。
大型犬の発生率が高いとされていますが、その詳しい原因はわかっていません。
このような症状は要注意!
胃捻転の症状には、以下のようなものが挙げられます。
この症状要注意!
・腹部の膨張
・嘔吐の試み(何も出ないことが多い)
・唾液の過剰分泌
・呼吸困難
これらの症状が食後直後〜数時間後の間で見られた場合は、即座に獣医師の診察を受ける必要があります。
治療法は?
胃捻転が疑われる場合は、ただちに獣医療機関へ連絡し、通院しましょう。
ほとんどの場合、緊急手術が必要となります。
手術では、胃を元の位置に戻すとともに、再発防止のため、胃を固定する処置が行われることが一般的です。
予防について
胃は固定されている臓器ではないため、体の向きや動作により、どうしても胃も同時に動いてしまいます。そのため、以下のような予防策が重要となってきます。
食後直後の運動を避ける
食事前、もしくは食後1時間前後は消化のため時間を空けましょう。
食事回数を分ける
一度に食べる量を少なくし、その分回数を増やすことで、必要な食事量は維持したままリスクを抑えましょう。
早食い防止の食器を使用する
底が凹凸な複雑な作りをした食器を使用し、早食いを防止しましょう
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まとめ
犬の胃捻転は、緊急な対応をしなければ、愛犬の命に関わる恐ろしい疾患です。
大型犬多く見られ、食事の摂り方や食事直後の運動がリスクを高めることが知られています。
場合によっては緊急手術になる恐れもあります。食事量の調整や食器を変える、運動のタイミングをズラすなど、日頃から予防に努めましょう。
参考にした記事・文献
AMERICAN KENNNEL CLUB
Bloat (or GDV) in Dogs: What Is it and How Is it Treated?
https://www.akc.org/expert-advice/health/bloat-in-dogs/
博多犬猫医療センター
犬の胃捻転について
https://www.hakata-dcm.jp/uncategorised/%E7%8A%AC%E3%81%AE%E8%83%83%E6%8D%BB%E8%BB%A2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
りか動物病院
胃捻転―胃拡張症候群(GDV)のおはなし
https://rika-ah.com/byouki/byouki32.html#:~:text=%E8%83%83%E6%8D%BB%E8%BB%A2%E2%80%95%E8%83%83%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4%EF%BC%88GDV%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%81%AF%E5%A4%A7%E5%9E%8B,%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82