パピヨンって飼いやすい?歴史や特徴、日々のお手入れまで徹底解説!

パピヨンは、大きく蝶のように広がった耳が特徴的な小型犬です。
この記事では、そんなパピヨンについて、歴史や性格、日々のお手入れなど様々な観点から解説をします。

もしお迎えを検討している、すでに飼育しているけど改めて理解を深めたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてください。

1.パピヨンとはどんな犬種?

基本情報

パピヨンは、フランス語で「蝶々」を意味します。その名の通り、大きく広がった優雅な耳が、まるで蝶のように見えることから名付けられました。

パピヨンは知性が高く、学習能力も優れています。また人懐っこく、社交的な性格をしており、飼いやすい犬種だと言われています。

平均体重は約4~6kg、体高は成犬時で約28cm程度に成長します。

毛色は「ホワイト×レッド」「ホワイト×セーブル」「トライカラー」といった色が人気カラーです。

歴史

16世紀に小型のスパニエルとして知られていた犬種に、 改良を加えて現在の姿になりました。 外見は被毛がふさふさと長く、まっすぐで絹のように光沢があります。その優雅な姿に、マリー・アントワネットをはじめ、当時の貴族たちに大人気で、自分の肖像画にこの犬 加えてに描くのが流行したとされています。パビヨン はフランス語で「蝶」という 意味で、この名前は毛で飾られた蝶のような大きな耳が特徴的で名付けられたとされています。

2.パピヨンは飼育しやすい?

パピヨンの性格

パピヨンは非常に知性が高く、学習能力にも優れています。人懐っこく社交的な性格を持つため、家族全員と素晴らしい関係を築くことができます。また、忍耐力と集中力があり、複雑な命令やトリックを学ぶことができます。

一方で、パピヨンは自己主張が強く、時には頑固な一面を見せることもあります。そのため、適切なしつけや訓練が重要となります。パピヨンは、家族の一員として扱われることを楽しみ、一人ぼっちを嫌います。人間とのコミュニケーションを深めるために、一緒に遊んだり、話しかけたりする時間を大切にしましょう。

手入れのしやすさ 〜被毛のタイプによって手入れが異なる〜

パピヨンは一般的に「シングルコート」という毛の生え方をしており、抜け毛は少ない特徴がありますが、一方で放っておくと人間の髪の毛のようにどんどん伸びていく性質を持っています。そのため月に1回ほどのトリミングは必須となります。

一方で、近年は「ダブルコート」という、毛は一定の長さまで達したらそれ以上は伸びない個体も増えてきており、毛をめくった際に、地肌が見えずに短い毛が生えている個体はダブルコートです。基本的にはトリミングは毛先を整える程度で、1~2ヶ月に1回ほど必要に応じてカットしてあげるといいでしょう。

ブラッシングに関しては、どちらの被毛タイプも長くて絹のような被毛を持ってる体毛は毛が絡みやすいため、週に2〜3回ほど行い整えてあげましょう。

また、パピヨンの耳は特徴的で美しい反面、耳道が開いているために汚れやすく、耳掃除も定期的に行う必要があります。これらの手入れを怠ると皮膚病や耳疾患の原因となるため、日頃からのケアが大切です。

実はエネルギッシュ!遊ぶのも大好き

華奢で優雅な見た目とは裏腹に、実はエネルギッシュで運動能力が高い犬種です。1日2回、各30分程度が理想的です。

パピヨンは知性が高く、頭を使う遊びを特に好むため、散歩に加えて知的好奇心を満たすゲームを取り入れてあげると良いです。素早く動き回るのでドッグスポーツも得意です。

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気をつけたい病気は?

膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は、犬の膝の関節で膝蓋骨(膝の「パテラ」とも言われる、膝にあるお皿の部分)が本来の位置からずれる病気です。この状態が起きると、犬は痛みを感じたり、歩き方がおかしくなったりします。

眼瞼内反症
眼瞼内反症は、犬のまぶたの一部が内側に巻き込まれ、眼の表面に接触する疾患です。これにより、まぶたが目に刺激を与え、角膜に損傷を引き起こす可能性があります。眼瞼内反症は通常、目を開いた状態でまぶたが内側に巻かれることが多く、犬の不快感や眼のトラブルを引き起こします。

外耳炎
耳の感染症は、外耳炎、中耳炎、内耳炎の3種類に分かれており、外耳炎は最も一般的で、耳の外側や耳道が炎症を起こす疾患です。細菌や真菌、アレルギー、耳の湿度などが原因となります。
耳のかゆみや異常な臭い、耳を触ると痛がるなどの症状が兆候です。

てんかん
てんかんは、犬の脳で異常な電気信号が発生し、発作を引き起こす神経系の疾患です。発作は突然に起こり、犬は意識を失ったり、けいれんを起こしたりすることがあります。

お迎えする際の費用は?

一般的な相場価格は20万円〜30万円です。

体毛の色やサイズ、見た目や販路経路によって相場は変動します。特にパピヨンは毛色や毛並みによって変動幅が大きく、「ホワイト×ブラック」は市場流通量も少なく、費用が高くなる傾向にあります。

それに加え、ワクチン接種や去勢手術、初めてのお迎えの場合は準備する備品費用を加えると、7~10万円前後が追加で初期費用がかかるでしょう。

お迎えに関しては、こちらの記事にも詳しくまとめていますので是非参考にしてください。

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まとめ

パピヨンは「蝶々」を意味する名前が示すように、特徴的な大きな耳を持つ小型犬です。
知性が高く、学習能力があり、人懐っこい性格から飼育しやすい犬種だと言われています。

一方で頑固な側面もあることから、幼少期のしつけは欠かせません。

アクティブで運動だけでなく、知能を使った遊びも好みますので一緒に遊んでであげましょう。
手入れはトリミングやブラッシングに加え、耳の手入れも必要不可欠です。

パピヨンの特徴と魅力を理解し、愛犬との幸せな時間を過ごしましょう。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNEL CLUB
Papillon
https://www.akc.org/dog-breeds/papillon/

一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/1963

日本と世界の犬のカタログ 2020
成美堂出版

いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種
メイツ出版