痒い!その理由は乾燥?犬の皮膚乾燥の症状や原因、治療法まで徹底解説

愛犬が痒そうに体を掻きむしっている。脚をぺろぺろ舐めて赤い発疹ができている。
もしそのような行動が見られる場合、 皮膚乾燥によるトラブルが原因かもしれません。

たかが乾燥されど乾燥で、放置をすると他皮膚疾患を併発したり、何より愛犬にとって大きなストレスとなります。

今回は皮膚乾燥について、原因や症状、治療法に至るまでを徹底解説していますので、 最後までチェックしてください。

皮膚乾燥は短毛種がなりやすい?

その名の通り、皮膚が乾燥することで皮膚トラブルを引き起こす疾患です。

特に短毛種が発症しやすく、皮膚をコーティングする皮脂の分泌が活発なため乾燥状態になりやすく、乾燥肌が進行すると、外部からの刺激によってかゆみが発生しやすくなります。

犬の皮膚は0.1mm以下と、人間の赤ちゃんよりも薄く、かゆみのある部分を舐めたり掻いたりすることで、皮膚を傷つけたり、皮膚病を患っている場合は症状の悪化にもつながります。

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皮膚乾燥はどのようにして起こる?

皮膚乾燥の原因は、犬の体質的な問題だけではなく以下の原因によっても引き起こされます。

・シャンプーのしすぎ
シャンプーのしすぎは皮膚の余計な油分までも洗い流してしまいます。
犬種にもよりますが、2週間〜1ヶ月に1回のペースで十分です。

・冬の室内環境
冬は乾燥しやすい季節に加え、ヒーターなどによる暖房器具でさらに乾燥が進みます。

・栄養バランス
人間と同様、偏った栄養バランスは、皮膚の状態を悪化させます。食事内容を獣医師に相談してみるのもいいでしょう。

・代謝の悪化
老化や甲状腺ホルモンの異常等により、代謝が悪化し、皮膚を守るコーティング機能が上手く働かず皮膚乾燥にもつながる場合があります。


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このような症状は要注意!

もし、愛犬の皮膚が以下のような状態が見受けられる場合、皮膚が乾燥している可能性があります。

この症状要注意!
・フケがある
・肌がカサついている、パサついている
・被毛の艶が悪くなる

また皮膚乾燥が悪化すると、痒みを感じ、該当部位をなめたり、噛んだりして皮膚が赤みを帯びたり、出血を起こすなど、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。

治療法は?

皮膚乾燥には、人間と同様に保湿が重要です。
保湿スプレーやローションを使用し日常のケアを行いつつ、シャンプー時にも保湿力の高いものを使用するなどしてケアを行いましょう。

痒みや発疹、噛み傷や引っ掻き傷など、皮膚乾燥により肌の異常をきたしている場合は、痒み止めの薬やステロイド剤を使用した内科治療も選択肢に入れる必要があるため、一度獣医師に相談をするといいでしょう。

予防について

保湿に加え、食事内容の見直し、室内の乾燥状況の改善などが挙げられます。
特に冬は乾燥しやすい季節なので、加湿器を使用するなどして一定の湿度を保ちましょう。

食事に関しては、フードを変えることで適切な給餌量が変わるため注意をしてください。
また、食物アレルギーも皮膚環境に悪影響を及ぼすため、アレルゲン物質が入っていないかの確認も必要です。

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まとめ

皮膚乾燥は、主に短毛種で見られやすく、皮脂の分泌が活発なため乾燥状態になりやすい状態です。
保湿が一番の対処法なので、保湿ミストやローションで、潤いを与えてあげましょう。

皮膚乾燥から他の皮膚疾患に発展する恐れがあるため、同じ箇所を執拗に舐める、掻きむしる、肌が赤くなるといった状態が見受けられましたら、一度病院で診察を受けてみてはいかがでしょうか。

参考にした記事・文献

AMERICAN KENNNEL CLUB
Dry Skin on Dogs: Causes, Symptoms & Treatment
https://www.akc.org/expert-advice/health/dry-skin-on-dogs-causes-symptoms-treatment/

みかん動物病院
犬の乾燥対策について
https://www.animal-hospital.co.jp/2023/02/01/4592/

動物医療センター もりやま犬と猫の病院
お肌の乾燥 〜保湿剤って?〜
https://moriyama1299.com/topics/%E3%81%8A%E8%82%8C%E3%81%AE%E4%B9%BE%E7%87%A5%E3%80%80%E3%80%9C%E4%BF%9D%E6%B9%BF%E5%89%A4%E3%81%A3%E3%81%A6%EF%BC%9F%E3%80%9C/